ほぼ日、ご褒美

生きてるだけで素敵。だから日々ご褒美を*゜

6回目『香り×読書のマリアージュ〈メキシカン・ゴシック×ベロ ラベロ〉』*香りが誘う物語の世界

今回ご紹介するのは『香り×読書のご褒美』5回目。

“メキシカン・ゴシック”דベロ ラベロ”になります。

 

素敵な物語と、本の世界に誘う香りのマリアージュをご提案。

香りの魔法で導かれる物語の世界...ご褒美にいかがでしょうか。

 

皆さんこんにちは。

“ご褒美提案人*雨降りソーダ”と申します。

 

本は色んな国や異世界に導き、様々な感情や体験を与えてくれます。

そんな読書の時間に1つのエッセンスを。

 

本に物語があるように、香水にも物語があり、互いが重なる瞬間があります。

今回は、『メキシカンゴシック×ベロ ラベロ』のマリアージュをご提案します。

 

テーマは“ゴシック ホラー”

 

6回目なので、666の悪魔の数字にちなんでホラー作品を選びました。

典型的なゴシックの展開に現代的なヒロインを送り込んだ新世代の一冊と、血液を彷彿とされる聖なるワインからインスピレーションを得た香りの組み合わせをぜひお楽しみください。

 

それでは、まずは本からご紹介します。

『メキシカン・ゴシック / シルヴィア・モレノ=ガルシア』

読む手が止まらなくなる、新世代ゴシックホラーはこちら。

メキシコ生まれのカナダ人作家、

シルヴィア・モレノ=ガルシアさんの『メキシカン・ゴシック』になります。

〈あらすじ〉

1950年、メキシコ。大学に通いながら社交生活を愉しんでいる女性ノエミ・タボアダのもとに、イギリス人の男と結婚し、さびれた町の屋敷に嫁いだ従姉のカタリーナから手紙が届く。そこには「夫に毒を盛られ、亡霊に苛まれている」と助けを求める異様な内容が書かれていた…。カタリーナの様子を確かめるべく、屋敷に赴いたノエミ。そこで彼女を待ち受ける恐るべき秘密とはー?世界中で激賞を浴びた新世代のゴシック・ホラー小説、ついに邦訳。英国幻想文学大賞ホラー部門オーガスト・ダーレス賞、ローカス賞ホラー部門、オーロラ賞受賞。ネビュラ賞ブラム・ストーカー賞、シャーリイ・ジャクスン賞最終候補選出。

BOOK」データベースより

 

囚われの姫を助けるのは王子様で、女性を守るのは男性の役目・・・

なんて時代はもう古いのかもしれません。

 

こちらの本、ベースは古典的なゴシックストーリーですが、そこに現代的なスパイスを加えたホラー作品となっているので、男尊女卑や人種差別、優生思想といった問題にも主人公のノエミは立ち向かっていきます。

 

恐怖が膨れ上がっていく怖さと、妖しく官能的な描写が美しい、中毒性のある物語。

ドイル家が隠している恐ろしい秘密に、主人公のノエミが知恵と力で勇敢に立ち向かっていく、新世代のゴシックホラーをぜひお試しください。

 

ハリーポッター並みに厚みのある本ですが、フィクションでありながら実在しそうな怖さがあり、真相に近づくほど展開が気になり手が止まらなくなる1冊になっています。

 

素敵な本にはこちらの香りを...。

Liquides Imaginaires(リキッド イマジネール)

『ベロ ラベロ』

時代に流されないコンセプトをもったパフュームを手掛けるリキッド・イマジネールから。

血液シリーズの1つ、ベロ ラベロ(オーデパルファン)になります。

 

香りの構成はこのようになっています。

  • ノート:ポートワイン、ドライフルーツ、バルサム、イモーテル、シスタス、バニリン

血液を彷彿とさせる聖なるワインからインスピレーションを得た三部作のひとつ。大航海時代ポルトガルで英雄だった船、その名はベロ ラベロ。帆いっぱいに風を受けてなお強い闘志に満ち、危険を冒すことを厭わないヒーローを讃えるアロマティックな果実酒。イモーテルと甘くスモーキなシスタスに導かれ、ビロードのようなバニラと黄金のベンゾインが栄光の光に包まれます。この英雄に捧げられた情熱的な勝利の香りに、あなたは深く酔いしれるでしょう。

(Celes より引用)

 

危険を冒すことを厭わないヒーローを讃えた香り、まさに主人公のノエミのようなフレグランス。

煙草好きな彼女にぴったりなスモーキーさもありつつ、物語にも馴染む香りとなっています。

 

ちなみに持続時間は6時間ほどで、コクのある甘さがじんわりと広がっていきます。

 

シュッと吹きかけ目を閉じると…

 

暗さのある濃い赤ワインドライフルーツの甘さ

ワインは澱を感じる渋さもあり、大人っぽくアロマティックな香りが漂います。

 

作中、主人公のノエミは従姉妹のカタリーナを連れ戻すため、ドイル一家が住むお屋敷に行くのですが、そこで出されるのが黒に近い色をした甘いワイン・・・

 

ドライフルーツの舌に残る甘さと、渋みのあるワインの深みが重なり、ほわほわとした気分になっていきます。

 

ワインに酔っていると、リコリスを帯びた“イモーテル”の甘い香りもしてきます。

あらすじにある、従姉妹カタリーナからの手紙にあった「亡霊に苛まれている」という1文・・・

 

リコリスの別名は彼岸花になります。

幽霊花ともいわれるリコリスは、恐ろしくも美しい亡霊を連想させる甘美な香りを漂わせます。

 

 

そして、イモーテルは不死と名付けられた植物。

黄金色の花を咲かせる亜低木の植物で、どんなに荒れた環境でも鮮やかな色を保つことから、永遠の若さを持つ植物とも言われています。

 

イモーテルが醸しだす黄金の粉を纏った亡霊が、ゆっくりと近づいてくるかのようです。

 

 

カタリーナが怯えているのは、亡霊だけではありません。

「夫に毒を盛られ・・・」という1文もあります。

 

時間が流れるにつれて、ウッディな苦みと甘さを感じる“バルサム”と、“バニラ”の色気。

 



バルサは、マツ科植物の樹脂になります。

樹に傷をつけるとことで、それを保護しようと分泌する樹脂の香りを香料にしたもの。

 

主人公のノエミ、カタリーナ、ドイル家の人々、そしてドイル一族と共に歴史を刻んできた全てを知っているお屋敷・・・。

バルサムの香りはまるで、守るものがある者同士が互いを傷つけ合い、傷を負うたびに甘さが増していくさまを表したかのよう。

 


そして、カタリーナの夫であるヴァージル・ドイル

毒を盛ったとされているヴァージルは、容姿端麗な色男として描かれています。

 

苦みの加わった色気のあるバニラの香りは、ヴァージルのように妖艶に纏わりつき、時間が経つほどに魅了され、翻弄されます。

 

はたして、ノエミは彼の色香から逃れ、従姉妹のカタリーナを連れ戻すことができるのでしょうか・・・?

 

 

メキシカン・ゴシックはずっしりとした厚みのある、読み応えのある1冊です。

ベロ ラベロの酔いしれながら、現実と夢を漂うようなメキシカン・ゴシックを楽しむのはいかがでしょうか。

 

香水のおすすめは、少量のアトマイザー

無料のムエット(試香紙)もありますが、肌につけた時の方が美しい香りなので、アトマイザーがおすすめです。

(今まで紹介した香りは試香紙や栞に吹きかけて楽しむ方法もお伝えしましたが、こちらの香りは紙よりも体温で香らせた方が物語の世界観に浸れました)

www.celes-perfume.com

 0.75mlで約15プッシュ分あるので、少しずつ読み進める場合でも十分な量になっています。

ネット香水専門店セレスさんは、好きな容量を選んで購入できるので、2.5mlや5mlからも選んで購入することができますよ。

※セレスさんは案件ではありませんのでご安心ください。

 

前記事も良かったら見てください♪

amefuri-soda.hatenadiary.jp

まとめ

お気に入りの“ご褒美”には出会えましたか?

 

この「ほぼ日、ご褒美」ブログは

私の好きなもの、オススメなもの、興味のあるもので 

皆さんにも息抜きと癒やしの時間を提供できたらいいなと思い始めました。

 

色んなジャンルのご褒美を扱っていきますので

ご褒美を選ぶお手伝いができたら幸いです。

 

心が華やいだ時、心に雲がかかった時

晴れやかな気持ちの時、気持ちに色がなくなった時

 

いつでもふらっと立ち寄ってください。

今日も素敵な貴方にぴったりのご褒美がみつかりますように*゜

 

ご褒美提案人、雨降りソーダ